WFHプログラム作成
WFHの医療開発作業は、全ての患者のための持続可能な包括的ケアや治療の達成を目標とした包括的開発モデルに基づいて、国の加盟団体(NMO)および医療や非専門家のボランティアによる専門グループと協力して行なわれています。
WFHは地球規模のプログラムや活動とともに、各国単位でも同様の作業を行っています。そして、以下に重点を置いています。:
- 持続的、包括的ケアを達成するための国のケアプログラムの実施
- 対象国での開発行動計画の実施
- 正確な臨床検査診断を行なうための能力開発の拡充
- 医療従事者に対するトレーニングの拡充
- 国、地域、世界単位でNMOの指導力向上トレーニングの実施
- NMOとして参画することの促進
世界的拡大
WFHの作業では、時間の経過と共に徐々に構築可能な4階層のアプローチを行なっています。
1. WFHは、グローバルなプログラムや活動を通して、あらゆるNMOのニーズをサポートしています。
2.「十分な医療提供を受けていない」国々は、その国や地域の治療水準を発展させようとする意欲、動機、潜在能力が見受けられる場合、基盤となる優先的位置にある国々とみなされる可能性があります。
3. 血友病ケアの改善にさらに真剣に取り組む意欲、動機、潜在能力がある場合、その国々には国別プログラムが検討される可能性があります。
4. 国別プログラムが医療システムに統合され、すべての血友病ケアの分野をカバーする国の血友病ケアプログラムが確立される可能性が示されている場合、発展のためのグローバルアライアンス(GAP)プログラムが検討される可能性があります。
各国は、これらのプログラムや活動の1つ以上に参加することができます。2020年には、46カ国が国別プロ グラムであるGlobal Alliance for Progress(GAP:血友病治療の発展のための国際同盟)、または「コーナーストーン・イニシアティブ」に登録されました。また、WFHは10カ国に開発助成金を提供し、56カ国がツイニング・プログラム(Twinning Program)のパートナーシップに参加しました。医療開発プログラムの現在の世界的展開は、100カ国以上に及んでいます。
2020年には、COVID-19パンデミックによる困難にもかかわらず、WFHは、NMO (national member organization:各国代表患者会)ボランティア、スタッフ、PWBD(People with bleeding disorders:止血異常患者) とその家族、および医療専門家を対象とした一連のバーチャルな能力開発トレーニングを実施することができました。また、2020年6月には、史上初の WFHバーチャルサミットを開催しました。
WFHの人道支援プログラムは治療用製剤を必要とする世界中の出血性疾患患者の命を救う製剤を寄贈しています。
多くの発展途上国では、血友病をはじめとする出血性疾患患者の治療製剤は寄付製剤に頼るしかない場合がたびたび発生します。
一般的に、国が寄付製剤製剤を受ける資格があるとみなされるためには、人口一人当たりの凝固因子使用量が1国際単位 (IU) 未満である必要があります。適切に使用されるよう、寄付製剤は、世界血友病連盟の人道的援助部門の合意書および/または覚書に署名した、登録済みのHTC(血友病治療センター)またはWFH NMOにのみ送付されます。
このプログラムはWFHの「すべての患者に治療を」という願いをサポートする様々な手法の1つです。